「いいか、余計なことをすれば命の保障はないぞ」 髭男は後ろ向きで表情こそ見えなかったが、重い口調は警告として響いた。 自分が殺した隊員達のことでもっと怒りを買っているとイオタは思っていた。 死んだ隊員の復讐よりも優先しなければいけない重要なものがヘリコプターから降りてくるらしい。 紺色のスーツを着た長身で痩せた男が、プロペラの風圧で飛ばされないように中折れ帽を手で押さえながら歩いてくる。 その男の後ろには一人の隊員が日本刀を大事に抱えながら付き添っている。