「お持ち帰りにする」 髭男は冗談交じりで答える。 「でも、少佐が……」 「おまえ達に迷惑をかけるようなことはしない」 髭男が引き締まった顔つきで言うと、隊員達の間に緊張感が張り詰める。 「二階にいるターゲットも始末しないで、生きたまま捕獲するんですか?」 後ろにいた隊員が尋ねた。 「銃では簡単にとどめを刺せない。おれにこの子供達の命を一旦預けさせてくれ」 髭男は集まっている隊員達の顔を眺めた。威圧ではなく、過去から築き上げてきた押し付けがましくない信頼で納得させようとしている。