「ちょっと待て。禁忌を犯すな!」 意識して自分の血を舐めようとしたわけではないが、イオタは銃口を口の中に突っ込まれる。 この髭男はかなり用心深い。 イオタは銃口を咥えさせられたまま頷く。 髭男は銃口を慎重に抜くとポケットから白いハンカチを取り出した。 「咬むなよ」 と忠告してイオタの唇からはみ出した血を丁寧に拭き取った。 「始末しないんですか?」 隣にいた隊員が不満を滲ませて質問する。