自分の意思とは無関係に脳内の黒い化け物に操られ、抑揚がなく感情のこもっていない喋りになったが、身を委ねた効果があったらしく、どうかしら、という台詞を出さずに女は無口になる。 「答えないってことは正解かな。ということは、ぼくにも勝ち目が出てきたかな」 女の反応でイオタには答えが見えてきた。 殺意を感じる女の傲慢な態度、自分だけがかわいいシータの保身による裏切りを憎しみや復讐というエネルギーに変えた。 体中の血がグツグツ煮えたぎる感情を指に集中させ、パチン!と鳴らす。