「シータをロープで縛ることはできたのにどうして……」
イオタは何かミスをしていないか頭の中で整理する。
「それは簡単。過去の記憶にないものを突如として出現させる場合は、もっと小規模なものにするべきね。スクリーンなんて大規模な仕掛けをいきなり出すなんて欲張りすぎじゃない?」
女が湾曲した惨い目付きをして簡単に答えを出す。
「ぐわっ……」
女の手がイオタの首を鷲掴みして持ち上げ、体を宙に浮かせる。
「あなたはとんでもないことをしたのよ」女の語気は荒く、徐々に声が大きくなる。「私達が自らの血を飲むことは禁忌なのよ!」



