「いまさら遅いよ!」 突き放す言い方をしてイオタが本心を表す。 「しかたなかったんだ」 「自分の身のためなら秘密を喋って、簡単に裏切るんだ」 イオタが目を細め、やや顎を上げて言う。 「なんとか君を助けようと考えていたんだ」 両手を広げ、シータが訴える。 「シータのやることはすべて演技に見える」 イオタは卑しい嫌味を言う。