「これは、ど、どういうこと?ぼくは本を読んでいたはずなのに……」 シータは脅えながらイオタを見詰める。 「そうだったんだ。もし階段を上っている途中だったら大ケガしているかもしれなかったのに残念だよ」 イオタは軽く惨酷なことを言った。 「自分の血を飲んだの?もしかして、ぼくの血をあの女からもらって飲んだの?」 シータからは動揺が伝わってくる。