黒い霧から生まれたアイディアは黒いリスクが伴う。


リスクなしに、ここからは出られない。


頭の中の赤い本はヒントさえもくれなかったが、黒い化け物から救いの手が差し伸べられた。


頭で考えることと心で感じることがバラバラだと思っていたイオタは、脳内に憑いた黒い化け物によって統一された気がした。


そして、笑いが堪え切れなくなった。


押し殺そうとしても、醜くて卑猥な笑い声はなかなか途絶えることはなかった。