そして、叫んだ。 「シータ、まだそこにいるんだろ?ねぇ、どういうことなの?説明してよ!」 答えは返ってこない。 女はフフッと惨い笑みを見せた。 イオタにはくっきりと黒い霧が体内を駆け巡っているイメージができた。 心をどす黒く染めようとしているのがわかり、すぐにでも蓋をしなければいけなかった。 このままだと感情をコントロールできなくなる。 心にしっかり蓋をして、誰とも会話せず、接触しなければ傷つけられることはない。 裏切られたときの気持ちはこんな感じなのかと、辛くなってきた。