「偶然だと思われたら困るから、もう一回」 もう一度シータが指を鳴らすと、隣のブラケットランプのガラスが同じように割れた。 「すごい!超能力?指に秘密があるの?」 興奮気味にイオタが訊く。 「超能力というか能力なのかな。指を鳴らすのはあくまでも意識を集中させるきっかけにすぎないんだ」 「他にどんなことができるの?」 イオタは胸を弾ませて質問した。