「実は…この前梓さんを見たんです。 でも彼女は梓さんではなかったような気がするんです。 とても寂しそうでした。 私はどうすればいいんだろうと思って・・・」 「…それで泣いてたのか。 俺にはよく分からないけど・・・冴橋、昔 辛い思いでもしたんじゃないか?」 やはり松本と同じことを言った。 彼女の過去…。 確かに今まで真子は梓の過去なんて考えたことなかった。 それに梓も昔のことを話すことは決してなかった。 確かに関係があるかもしれない。