一瞬何が起きたのか分からなかった。 瞳を再び開いたときには龍平の姿はすぐ目の前にあって。 犯人の銃をいとも簡単に取り上げると、そのまま男をねじ伏せてしまった。 その隙に女性警官があたしの肩を抱いてその場を逃げ出す。 「お前みたいなヤツを人間のクズって言うんだよ」 犯人に手錠を嵌めながら、龍平が冷たい声でそう言った。