今はまだ伝わらなくてもいい。

それはしょうがないって分かってるから。

でもきっといつか解決..出来る日が来るよね。


そんな事を思いながら那由菜ちゃんの走り去る背中を見送った。






「ただいま」



学校から帰ると



「おかえりなさい」


龍平さんの声がキッチンから聞こえてくる。


それだけでいやな事がすーっとなくなっていく。


「今日はなに?」

「今日は唐揚げ」

「唐揚げ!?そんな事も出来るんだ..」

「うん、コツがあるんだよ、衣はね・・」