渾身の力を使ってイブキの腕から逃れようともがく。




と、



段ボールがうっかり手から滑り落ちた。







ドスンッ!!!







それが想像以上に重い音だったからか、イブキも動きを止めて目を瞬かせる。



「てか、・・・アリエナイほど重い音じゃなかったか?何だ、コレ。」






イブキが蓋を開けると、ファンレターの山。


ここに来たシーズン宛てのヤツ。

事務所で管理してたのを、渡されたんだ。



確かに紙がぎっしり詰まっているから見た目より相当重たかったんだけど。