「るっさいわねっ。あんなの単なるスキンシップでしょっ!」 言い捨てて、イブキの前を通り過ぎる。 「てか、早くドア開けて!両手塞がってんの、見て分かるでしょっ!」 八つ当たりにそう吠えると、後ろから腕が伸びてきて――― ドアじゃなくて、アタシを拘束した。 イブキッて着痩せタイプなんだよね。 ひょろとして見えて、イイ感じに筋肉付いてて。 確実に自分より大きい身体に包みこまれる感覚にドキッとする。 って。 ちょ、ちょっと!! 何なんすか、いきなりっ!?