ぬぁー、またなんか来た。




眉間に皺を刻んで振り返り、目を瞬く。




「あれ。アンタ、まだいたの。」





出会い頭で助けたボッチャンだった。




イブキを発見してすっかりその存在を忘れてたけど・・・帰ったんじゃなかったんだ。



だけど少年の見ているのはアタシではなく。




「・・・カザミ・・・。」





イブキからぼそりと呟きが落ちた。




「え?何?アンタ等知り合い?」




「知り合いってか・・・てか、オマエはなんでコイツ知ってんだ。」



「え、えーと・・・目の前でコイツが絡まれておりまして・・・」



「で!?また喧嘩したってのか、オマエは!!学習能力ってのがまるでねーのかよ!」






ボッチャンを置き去りに再び口喧嘩が始まりかけたトコロへ、またもや声がかかった。





「・・・・イブキ、クン?」