「これで授業を終わりにしまーす」


午後の授業も終わり、帰る人もいればまだ教室でわいわい、しゃべっている人もいる。


私はって言うと……


「桜?何顔を隠してるの?」


彩は首を傾げて聞いてきた。


「しーッッ!!静かにしてッッ!!」


そう、私は教室の扉の前で顔の前に鞄を出して見えないようにしている。


だっているんだもん。


私は焦りと驚きで頭の中が混乱している。


理由はいないはずのあの人が来てるから。