「バカ。さっき恐がってたろ。

それに夜道をオンナひとりで歩かせる
趣味はねぇー」



「……カッコつけやがって」



フンッ、と鼻で笑って
アタシはひとりで歩き出す。



そしたら純は単車の
スタンドをあげて

ドデカイ そいつを押しながら
アタシの隣を歩く。



「乃衣ー、意地はらずに乗れよぉ~」


「意地なんてはってないし」


「……ったく。素直じゃねぇー」



「余計なお世話!」



ダンッと足を踏み出して
純の足を踏んづけてやった。



“イテーッ”と叫ぶ彼は放置。