それは布だった。 布を口に押し付けられ、座っていたベンチに転がされた。 とっさに抵抗するイブに、黒服黒フード。白マスクの男は刃物をギラつかせた。 鼻息は何処までも荒かった。 「…ん、~ッ!!」 必死の抵抗もむなしく、制服は刃物で破かれていく。 ビリビリと聞いたことのない衣服が引き裂かれる音と、何処までも鋭い刃物に、イブは恐怖を感じた。 練習の邪魔が入らないよう人の気配のない場所を選んだのが失敗だった。 周囲にはイブの読み通り、猫一匹通らない。