+夜に奏でる恋の歌+

「やっ…」

首筋に牙を立てられそうになった、その時――




ザアァァァ…

突然大きな風が吹いたー。


「――杏樹、何やってんの」
(えっー…)

私は声がした方向を向いた。

向かい側の三階建てのビルの屋上に人影が見えた。

その人物とは……


―クロカワ、ウミ。