初めて一緒に帰った日以来、神崎先輩との距離が今までよりも縮まった気がする。

今までも十分親しくしてもらってたけど、やっぱり先輩後輩っていう壁が2人を阻んでいた感じがしてたけど。

最近では壁がなくなってもっといろんな神崎先輩を垣間見るようになれた気がする。

笑った顔や怒った顔、悲しそうな顔に楽しそうな顔、それに切なそうな顔や憂いた顔。

でも一番印象に残ったのが絶望に満ちた顔。

あの顔を見た瞬間、なぜか胸騒ぎがしたんだ。

神崎先輩にそんな顔させちゃだめだって、漠然とだけど思った。

なんとかしたい、その気持ちが私の中で渦を巻く。