引っ越し前日…。
今日は早く目が覚めた。
ノックされたドア。
「俺だけど、起きてるか?」
『…入っていいよ』
「おはよ」
兄貴はベットに腰をおろした。
「…愛華には、言ったのか?」
『…言ってない』
「そっか…」
『うん……』
沈黙の中、明るい声が聞こえた。
「おばさんおはよー!!」
愛華だ…。
ガチャッと開いたドア。
「湊~!あれ?もう起きてたんだ?」
『はよ』
「おはよ!優兄もおはよう!じゃぁ着替えて下来てね~」
『分った』
愛華は下へ降りた。
もう…愛華が朝起こしに来るのも、今日で最後…か。