「愛華、どうしたの!?」
「………」
「愛華ちゃん…?」
「花…枝…たし……ッ…いや――!!」
「愛華…?」
「花枝ちゃん、とりあえず、移動しよう。花枝ちゃんの家、平気?」
「そうだね。柊斗くん、愛華のこと、運んであげて…?」
「うん…」
柊斗くんはあたしをおんぶして、花枝の家まで運んでくれた。
あたしは、ボーっとしていた…。
ただ、今あったことが嘘だったらいいのに…。
ただずっと、そう思っていた。