**放課後**


「じゃ、愛華、やるぞ」
「あれ、谷本さんって呼ばないんですか?矢原せ・ん・せ・い?」
「からかうなよ、愛華」
「他の子に手伝わせばいいのにッ」
「だって、男子はほとんど部活。湊は無理だしな。女子はうるさい」
「花枝がいるじゃん」
「花枝ちゃんに悪いだろう?」
「ちょ、あたしは!?」
「愛華はいいじゃん。幼馴染みなんだしさ」
「もう!けど、ほんと驚いちゃったよ」
「ハハっ、集会んとき、湊も愛華も目ぇ丸くなってたからな」
「見てたの!?」
「おう。愛華可愛いから、すぐに見つけれたよ」
「そういう冗談いいから!早くやろうよ」
「へいへい」
その後あたしと優兄は喋りながら地味な仕事をやった。
「あ、愛華。みんなの前ではちゃんと矢原先生って言えよ?」
「分ってる。優兄だって、愛華って呼んだらダメだからね?」
「分ってるよ。うし、終わった。んじゃぁ帰るか」
「へ?」
「車で送ってく」
「ありがと♪」