その後、兄貴は席を立った。
俺の席に近づく兄貴。
「ほら、金」
『?』
兄貴は、コーヒー代をおいて、店を出た。
ハハっ、兄貴、気付いてたんだ。
俺は、ぬるくなったコーヒーを飲んだ。
何だろう…いつもならこのくらい平気なのに…。
すっげぇ苦い…。


愛華、お前は一体誰を想ってる?


俺は、愛華だけを想っているよ…。


頼むから、気付いてくれよ…。