下に行ったら、愛華が兄貴にお姫様だっこされてた。
不覚にも…お似合いだと思ってしまった。
つ~か…愛華、顔真っ赤。
俺には…そんな顔見せたこと…ないくせに。
なんで兄貴にはそんな簡単に見せんだよ。
俺の知らない顔、見せんな…。

その日の俺はかなり不機嫌だった…。

家に帰ると、兄貴に言われた。
「あんまヒドイこと言うなよ?愛華、メッチャ可哀想じゃん」
『…分ってるよ』
分ってんだよ。
なのに…分ってること言われたら…
すっげぇ腹たつ…。