あれから、数年が経った。
あたしは今、24歳でOLをしている。
「お先に失礼しまーす!お疲れ様でした!」
あたしは会社を出た。
その時、ケータイが鳴った。
「もしもし?」
【あ、花枝だよ~!愛華、誕生日おめでとう!】
「あ、あたし今日誕生日かー。ありがとう!」
【…どう?湊くんから連絡、あった?】
「ううん。全然ナイ。いつまで待たせるんだか…。これでもあたし今モテ期でいっぱい告白されてるんだよ?もちろん断ってるけどさ」
【あんたは年中モテ期でしょ?】
「そんなことないし~」
【で、話を戻して、誕プレなんだけど~】
「え~、気使わなくていいのに~……嘘…」
【愛華、HAPPYBIRTHDAY♪よろしく言っといてね、柊斗くんの分も含めて】
そう言うと花枝は電話を切った。
ねぇ、これは幻…?
会いたいって願いすぎて、ついに妄想みちゃってる?
「湊……」
目の前に

湊がいる。

『愛華、ただいま』