絶対、逃がさない!(短編)

「おれにはそんな顔しかしないんだな」



 そんな言葉が口から零れ落ちて、でも、それ以上傷つける言葉は言いたくなくて・・・



 おれは雨の中、飛び出そうとした。



 ぐいっと引っ張られて、おれは立ち止まった。



 びっくりした、正直。



 陽菜がおれを引き止めるなんて、思いもしなかったから・・・。



 横を陽菜が歩いている。

 現実なんだけど、夢みたいだ。

 それに普通に話している。


 ただ・・・おれの印象を聞いたら、



「い、いじめっこ?」



 と言う答えにはへこんだけどね。