〈〈 あとがき 〉〉


※ 小咄風です。


この「青い顔」は、一気に書いたんですよ。

何でそんなに速く書けたかって?

それを今から話しますから、時間がある方は、この際、聞いて行って貰いたいですな。

日が沈んだ薄暗いある日のことなんですがね、交差点の手前で、私の原付がライトバンに追い抜かれたんですよ。

その時、一瞬ですが、ライトバンの後ろの窓から、少年の青い顔が覗いたような気がしたんですね。

実際に、「えっ?」と思いつつ、背筋がこう、ゾクゾクッとして、何故かもの凄く嫌ーな感じがしましてね。

そしたら、そのライトバンが運悪く交差点の赤信号に、引っ掛かってちゃってね。困ったことになっちゃったなぁと、考えていたんです。

つまり、私の原付が、その止まったライトバンに近付く形になってしまったんですよね。

段々近付くに連れて、勿論、何かいるんじゃないか? 、誘拐でもあったんじゃないか? って、変な想像を掻き立てられるんですね。
それでも前に車が止まっているもんだから、自分から向かって行かざる得ない訳なんですよ。

またあの青い顔が、ふいに覗きそうで、もう、怖いったら、ありゃしません。



結局、
ナンにも無かったんですがね。

それで帰ってから、早速書いた転末でして、未だに目の錯覚だったかどうかなんて、小説が一本書ければ、それでイイってワケですよ。



おしまい