放課後、先生に頼まれて数学のノートを集めて職員室に運んだ。




はぁ。


・・・最近、溜息ばっかりだな、私。





突然ひょいっと手の中のノートが軽くなった。

顔を上げれば、黒瀬クン。



「手伝ってやる。」


「あ、えと、アリガト。」


半分以上、黒瀬クンに持たせちゃって・・・申し訳ない。




並んで歩きながら、また無意識に溜息を吐いてたみたい。



「悩み事か?・・・カレシと喧嘩でもしたか?」


「・・・んー・・・ダーリンの事でちょっと・・・」


「・・・のっけからノロケ炸裂かよ。」


「え?・・・・・・わー!!違うの!!」






先輩のコト、ダーリンとか・・・

どんだけバカップルよ!?




黒瀬クンのとんだ勘違いを正すために、私は先輩と喧嘩した経緯や、『ダーリン』について説明した。