“梓、大丈夫だ。お母さんはちゃんといるだろう?梓の隣にはいないけれど、お母さんはちゃんとそこにいるだろう?
涙を流し、悲しむ梓のその心の中に、ちゃんといるだろう?振り返って懐かしむ思い出の中に、ちゃんといるだろう?
その思い出の中のお母さんはどんなふうだ?
時には苦しむ梓を照らす光をさしてくれる。時にはいじける梓を叱り付けて正してくれる。
梓の中の記憶のお母さんは切り貼りされたアルバムの写真じゃないだろう?声を発し、体を動かし、ちゃんと呼吸もしてるだろう?
だったら大丈夫。梓の中でお母さんは生きているんだよ。梓が忘れないでいる限り、梓が歩むその道を、お母さんも一緒に歩んでくれるから。”

