――…キーンコーンカーンコーン 「今日も終わりか…」 部活の終わりを告げるチャイムを聞きながら、 夕陽が差し込む廊下で、何気なく外に目を向けた時、 「せ~んせ!」 後ろから、中野の声がした。 「中野!?帰ったんじゃ、なかったのか?」 「帰ってないよ。先生が出てくるのを待ってたの」 そう言って、いつもの可愛い笑顔を向けた。