朝の騒動が、ウソみたい…。 「ありがとう…セイ。セイのお陰で助かった」 「お前が言うなよ。言うのは、吉川だろ?」 放課後、私とセイ、久美は、先生の家にやって来た。 「沢渡の言う通りだよ。ありがとう…」 頭を下げる先生に、セイは何も言わなかった。 「それに、久美も…」 「あっ、私の事なら気にしないで。頼んだのは、私なんだから」