「梓!」 やっぱり夢じゃない。 「今、私を探してたでしょ~?」 図星を突かれて、顔が赤くなる。 「そりゃあ、探すだろ?」 会いたかったんだよ、オレは。 走って来るほと、早く梓の顔が見たかった。 「嬉しい…」 顔を背中に当てて、梓は小さくそう言った。 「どこに隠れてたんだよ?焦っただろ?」 不思議だな。 梓と話すと、オレも一人の男に戻る。