なんとなく、トイレに行きたい気分。

行かなくてもよかったけど、電車に乗る前に行ってた方がいいかなと思ったからだ。

トイレに近づくにつれて段々と大のほうが我慢出来なくなり、気がつくと小走りになっている自分がいた。

トイレの入口をさっそうとくぐり扉に目を運びバタンと音をたてカギを閉めた。

僕は普段からトイレットペーパーにまず目をやる癖があった。
と言うのも昔、用をたした後トイレットペーパーがないと言う恐ろしい体験をしたからだ。

その癖が体に染み付いていたため今回もトイレットペーパーに目をやった。



な、ない!

一体どういうことなんだ!?

トイレットペーパーをセットする部品すらないのであったのだ!

僕は自分の目を疑ったが、今はそれどころではない!

その時、ふと、あの話が脳裏をよこぎった。

トイレの入口付近にて100円で流せるティッシュが2個入りで自動販売機のように販売されていると言う都市伝説を‥‥。

まさかっ、しかし今はそんな余裕はない!

僕は震える手と尻を抑えながら鍵を外した。