洗面所で汗まみれの服や下着を脱ぎ、洗濯機に突っ込んだ。
「ふぅ……」
 汗びっしょりの服や下着を脱いだからか、なんだか重荷が外れた気分がして、とても気持ちが良い。
 洗面台の鏡に自分が映る。
 長くて黒い髪、膨らみのない小柄な体。
 他の子達は、少しずつではあるが体に変化がある。
 クラスには、所々膨らんで来ている子もいるし……。
 私は、どうなるのだろう。
 鏡で自分の裸を眺めて数分、唐突に洗面所のドアが開いた。
「優子、ちょっと用事ができたから出掛けて来るわ……」
 ママは唖然した表情で私を見ている。
「……ち、違うの! これは、そういう事じゃなくて……」
 慌てて弁解する私に、ママは含み笑いを浮かべる。
「自分の体に魅入られちゃった? まあ、女の子だしね。でも、その体型じゃ十年早いわよ」
 それだけ言うと、ママはドアを閉めた。
 恥ずかしい!
 きっと私は、外の暑さでどうかしてしまっているんだ。
 さっさとシャワーを浴びて、夕飯まで寝ていよう。

 シャワーを浴びた後、バスタオルを体に巻き、暫くボーっとした。