妃が木の上に戻ってきて、二人で一時間もかけてまた山を下った。 妃が、唯、と呼ぶ声は他の誰が呼ぶ声よりくすぐったくて。 鈴がなるみたいな、心地いいもので。 こんなふうに思ったのは、生きてて初めてだと思った。