ヒサヒトさんは、とまたキサキが口を開く。 「優しい、方でしたね。…あなたが、彼の孫……。」 どこか遠いところを見るような、目。 じいちゃんを懐かしむ、口調。 コイツ、まさか――――? 「さっきは驚かせてしまってすみません。私、幽霊だから見えないと思ったんですけれど。」 ゆ、幽霊。 やっぱり、コイツは幽霊だった――のか。