残りの夏休みは、一週間だった。 ―家に帰ったときには。 気付けば八月は終わって、いつの間にか学校の始業式だ。 「唯!生きてたのか!」 「……おー。」 「………お前、大丈夫か?」 「……おー。」 友達の声は聞こえている。なのに、頭に入ってこねえ―― 俺は、家に帰ってきてから満足に眠れていない。