私では、希衣子さんをどうすることも出来なくて。 夜がふけて、人がいなくなってから希衣子さんを家に運びました。 ヒサヒトさんだけが、起きていました。 由宇人さんはもちろんもう眠っていて。 コンコン、とドアを叩けば、ヒサヒトさんは飛ぶように出てきました。 「………誰だ?」 ヒサヒトさんの目が私を捕らえたのは、それが始めてでした。