~夏の思い出~ 君に、初恋。【完結】





「おじちゃん、金魚すくい!」



後ろから、小さな男の子が寄ってきた。


金魚すくいをするんだろう。


目をキラキラさせながら浅い水槽を覗き込んでいる。








「…難しいなぁー。」



男の子のポイは、すぐに破れてしまった。





「…よかったです……」




それを見て小さくそう呟いたのを、俺は聞いた。