ぜんぜん実感が持てなくて。 眠っているみたい、じゃなくてホントに眠っているんじゃないだろうか。 じいちゃんが、「驚いたか?」と笑いながら起き上がるんじゃないだろうか。 そう考えてしまうほどで。 じいちゃんはうっすらと微笑みすら携えて死んでいた。 俺は結局、通夜や葬式が終わっても一粒の涙も流さなかった。 遠い親戚には「世話になったのになんてやつだ」という人もいたけど、実感が持てないんだからしょうがない。