ちゃんとした着物屋なだけ値は張ったけど、いいんだ。 「兄ちゃん、」 「はい?」 店長だという、細い男の人。 なんだろう? ジッと目が合ってる… 「兄ちゃんの彼女、それ着たらここに連れてきてくれねえか?」 「え…」 ど、どうしようか。 「いや、いいんだ。もし良かったら、って話だからな。」 「はあ…」 なんだか、少し寂しそうに見えて、「来ない」とは言い切れなかった。 …妃が着れるのかも分からないのにな……