私は私を変えたい


それを手伝ってくれるのは
きっと隼人たちだ


隼人たちは私の知らない
温かい世界を知っている



・・・私も知らなかったわけじゃない


生まれたときはその温かい世界にいた

父親がいなくなってそれを奪われた

凛久たちに出逢ってまた温かい世界に触れることができた

凛久が死んで自らその世界を手放した




今、私は自ら手放した温かい世界を
またもう一度手に入れようと思う







「おはよう」



教室に入ってみんなに
声をかける



それは隼人だけじゃなくて
他の人たちにも



みんな驚いて目を丸くしていたけど
すぐに笑顔になって
「おはよう」って言ってくれた




涼しい顔をしていると思うけど
実際は心臓がバクバクと音を立てている




「おはよう、愛理」



隼人が笑顔で迎えてくれた



みんながいる



そう感じただけで
心臓は落ち着いた