「杏里?」
俺が向かったのは
裏庭
廊下を走ってる途中
うずくまってる女の子を
見かけたから
走ってきた
「・・え!?なんで隼人が?」
「杏里、ありがとう」
あわてて真っ赤になった目を
こする杏里に
そう告げると
その目からまた
涙があふれ出た
「杏里がいたから
愛理は友達の大切さが分かったんだよ」
「私は、何にもしてない」
「俺にとっては
すごい杏里の存在が大きかった
でも、やっぱり気持ちには答えられない」
「返事いらないって言ったのに・・」
「だって、言わなきゃ
杏里はずっと引きずるだろ?」
「う・・・」
「でも、杏里の気持ち嬉しかった」
「・・・私を振ったこと
後悔させてやる!」
そう言って笑う杏里は
目が真っ赤だけど
すごくきれいだった