だけど、裸になって
身体を洗い始めると
あちこちに残る指の感触や
クチビルの温度
耳元に聞こえた甘い言葉や
囁くような吐息
さっきまで私の身体に
触れていたすべての物が
リアルに思い出されて
切なくなった。
私の中を
いっぱいにして埋めていた
なまめかしく動く
和也のモノが
どんなに熱かったか
思い出すと
身体が
火照ってくるのが分かる。
身体と心は
切り離せないね。
心が欲しいと思ったら
身体も同じように熱くなる。
そんな
きっと当たり前のことを
今まで
わざと考えないように
通り過ぎてしまうのだと
思ってた。
私の人生なんて
そんなもんなんだ…って。

