夕飯を食べ終わった後、3人で伊織の大学の話や他愛もない話をした。 そして、時計の針が10時を指した頃。 「大学の課題があるので」 そう言い、伊織は自分の家へと帰って行った。 伊織がいなくなった後も、私は玄関に立ち尽くしていた。 「柚名?何やってるの」 「…何となく」 伊織が居なくなった家は、どこか寂しかった。 …おかしいな。 静かなのには、慣れてた筈なのに。 楽しかった分、1人の時間が余計に寂しかった。