「そうだねー、わたし自信ないなー!」


なんてヘラヘラと笑ってココは言うが、直哉は気が気では無かった。

実はココや直哉が通うこの学校はそれなりに偏差値の高い進学校である。直哉は割となんでも出来るためこの高校への受験はすんなりといった。しかし、ココの方はそう上手くはいかない。

地元だし直哉も居るしここにする!…と決めたはいいが、どうにもこうにも成績がついていけておらず、直哉にみっちり受験勉強もみてもらったのだ。直哉自身ココと同じ高校に行きたかったこともあり、それはもう熱心な指導であったことは言うまでも無い。


「…ココ、勉強しよう。一緒に」


直哉の提案にココは嬉しそうに頷いた。そして「じゃあうちでやろう!」とココが決め、そのまま篠宮家に直哉はお邪魔することになった。