入学式の後は教室に帰って、担任の話を少し聞いて下校になった。 「空、バイバイッ!!」 「バイバイ。」 美衣菜に手を振り返している時、想があたしのところへ来た。 「帰ろうぜ。」 「うん。」 想に言われて鞄を持ち、立ち上がる。 想は小学生の時からずっと、毎日あたしと登下校してくれる。 友達のいないあたしを気遣ってくれていたんだと思う。 想のそういう優しさに触れるたび、もっと想を好きになる。 想はズルイね…