「…やっと、笑った。」
ドキッ――…、
そのときね、あたしの胸が小さく…
わずかにジャンプした気がした。
「…っなに、そのベタなセリフっ
しかも、笑うぐらいするっつーの!!」
あたしはそれだけ言って立ち上がり
屋上のドアに手をかけようとした瞬間―――……、
「これ、ちゃんと持って帰れ!」
バサッ、
滝澤舜の声が背中の方からして
振り返ると、お母さんのお墓に置いてきたお気に入りのタオルが飛んできた。
「これ…」
「お前の方が必要だろーが」
滝澤舜は寝転んだままそう言い
両手を頭の後ろに回し
静かに目を閉じた。
「…っ別にありがとうなんて言わないから!」
あたしは乱暴にそう言って
屋上をあとにした。

